別府には別府八湯がありますが、もう一つ隠された湯があります。湧き上がるアイデアを形にした起業家が集まる、その名も「イノベーター湯」
第22湯目は、株式会社IoZの吉田 柳太郎さんです。
Q:学生時代を終えてからこれまで、数々の紆余曲折があったと思うのですが株式会社IoZの設立までのストーリーを教えてください。
私は奈良県で生まれました。そこから学生時代を終えて、まず初めに就職したのが銀行でした。半年くらいはずっと研修をしていて、研修を終えてからも銀行の業務を淡々とこなす毎日。退屈だなと思っていた時に、たまたま銀行内でプログラミングの試験を見つけて受験したところ見事合格して、20歳代半ばに銀行内のプログラミングに携わるようになります。そこで通常業務をする傍ら、個人でネットサーバーを見ていると、世界で劇的な変化が訪れることを悟ったのです。雑誌も新聞も写真も、すべての情報がサーバー内に入る時代が来る!と思ったのです。そこで銀行員を辞めて、ソリューションプロバイダー会社のエンジニアとして働くようになります。社長に熱弁してアメリカに長期出張に行ったり、会社の根幹を担う仕事をしたり、さまざまな経験をしました。
取材を受ける吉田さん。「イノベーター湯」のインタビューの中でこれほど熱く事業のことを語るかたは初めてで、とてもお話に引き込まれました。
Q:とても濃いサラリーマン生活を終えられてから株式会社IoZを作ろうと思ったキッカケや現在行っていることを教えてください。
私は50歳になって会社を早期退職して、妻の地元である大分県に移住する決断をしました。そして大分県に会社を作っていこうとする中で、三和酒類株式会社の名誉会長である西さんが講師として参加される宇佐市が商工会議所で開催される宇佐市創業者支援塾のお話を伺いました。サラリーマン時代に長野県伊那地方の大洪水の話(※)を知っていた私は、ぜひとも西さんのお話を直接聞きたいと入塾しました。そこで知識を得ながら、ワインに使うブドウをシステムで管理して、大分県と長野県を結ぶ「IoWプロジェクト」も行いました。現在は子ども向けのプログラミング教室「ロボ団」の別府校としての活動も行っています。
(※:1961年に長野県伊那市で大規模な土砂災害があり、ワイン農家を営んでいた集落の大部分が埋まってしまった。そこで、生き残った人々を安心院に集団疎開させるために、三和酒類株式会社などが尽力した。)
<参考URL>
https://www.data.jma.go.jp/obd/stats/data/bosai/report/1961/19610624/19610624.html
Q:これからはどのようなチャレンジを行っていく予定なのですか?
ちょうど直近では、顔認証受付管理システムの開発と実装を行ってきました。空間認知を機械(ロボット)にさせて、相対的にものを判断するようなシステムを使って認知させているのですが、それを様々なものに転用できるのではないかと考えています。我々人間はモノを認識する際に、自分と自分の周りにある世界を比較して認知をしています。だから、宇宙空間に複数の機械を設置することで、宇宙での自分の位置が相対的にどの辺りなのかを把握することができるようになります。この実装に取り組むためにピッチコンテストに参加したりしています。
<顔認証受付管理システムの実装例>
https://ioz.jp/2020/06/05/2020060501/
インタビューを終えて
一言でまとめるならば、とても熱量の大きい時間でした。ITへの驚きとそこに対する探究心が、吉田さんをここまで突き動かして、さらにこれからもワクワクを形にしようとされています。当然ながら苦労や困難もあったとおっしゃっていましたが、それを超えていく力を身をもって感じました。
株式会社IoZ
https://www.facebook.com/IoZ.jp/
〒874-0944 大分県別府市元町19番10号 別府ビル301
電話 0977-80-5013 info@ioz.jp
インタビュアー:森本将太郎(立命館アジア太平洋大学 2年)
2021.05.10
GENSENたち
2021.02.13
GENSENたち
2019.07.31
GENSENたち
2021.02.02
GENSENたち