別府には別府八湯がありますが、もう一つ隠された湯があります。湧き上がるアイデアを形にした起業家が集まる、その名も「イノベーター湯」。
第8湯目は、スリランカ料理店「カムカム」のスチッタ・グナセカラさん にお話をお伺いしました!
大分県の中でも海外料理店が多いことで有名な街、別府。そんな別府の地で、今年の4月にスリランカ料理店を始めた人がいます。別府大学卒業のスリランカ人、スチッタグナセカラさん、38歳。今回は、起業のきっかけから料理へのこだわりまで、とことん深堀っていきます‼︎
妻が大学を卒業するタイミングで、飲食店を開きたいと思ったからです。私は大学生の時代からイベントでスリランカ料理店を出店してきました。卒業後は母国で日本語学校を設立したり、別府市でスリランカからの留学生をサポートする会社を設立したりと、両国をつなぐ役割を担ってきました。また、県内に住んでいるスリランカ人のサポートをしたいという思いも背中を押しました。加えて、住みやすく海と山があり、温泉がある別府を気に入ったので別府の地でお店を開きました。
お店の名前の由来はスリランカ語で「come come(食べよう、食べよう)」の意で、英語の「come come(来て来て)」と日本語の「噛む噛む」とを掛けあわせています。皆でワイワイできる場所になればと思いが込められています。
スパイスは「直輸入でないと本場の味は出せない」と思っていて、どこのお店よりもこだわっています。また、コックはスリランカの高級ホテルで働いた経験のあるアソーカ・ニルミニさんが担当し、本場の味を最大限、追求しています。
お客様を大事にすることです。Googleの口コミには全て返信をしています。コメントしてくれている方は私たちのために書いてくれていると思っています。そのコメントが良いものであったとしても、悪いものであったとしても、その気持ちに応えることが大事だと思います。
私には感謝の気持ちを大事にするべきだと教えてくれた方がいます。スリランカの中学校でバレーボールを教えていた日本人の方です。その方は日本から離れた異国の地で3年間バレーボールのルールや技術を教えてくださいました。その方とは卒業以降会っていなかったのですが、僕は年齢や性格など、多くのことを覚えていました。その結果、16年の年月を越えて、日本の地で再会することができたのです。そういった経緯から私は人を大事にすることを身をもって感じ、それを今でも大切にしています。
スリランカ人が交流できる場を提供できていることです。毎年多くのスリランカ人の留学生が別府の地にやってきます。また、私のように大学を卒業してから日本に移住している方も多くいて、現在、県内のスリランカ人の人数は約300人にもなります。特に女性の方は妊娠など、異国の地で苦労の連続です。そこのサポートができていることは私にとっての大きなやりがいとなっています。
スリランカのスパイスや文化のことをより多くの人に知ってもらうことです。当店のInstagramでは料理だけでなく、スリランカの観光スポットなどの紹介も行っています。将来的には、スリランカに興味のある人を集めてツアーをしたいと考えています。多くの人にスリランカのことを知ってもらいながら、スリランカ人のサポートもしていけたらと思っています。
スリランカ料理「カムカム」
別府市鶴見9組
Facebook: スリランカ料理 come come -カムカム- https://www.facebook.com/comecomebeppu/
Instagram: https://www.instagram.com/come_come_beppu/
インタビュアー:山田 椋太郎(別府大学文学部史学・文化財学科2年)
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今後も別府を拠点に事業を始めた起業家の方々を、不定期にご紹介させていただきます!