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湯ワーキング・勉強・会議・撮影…特徴的な別府のコワーキングスペース4選

湯ワーキング・勉強・会議・撮影…特徴的な別府のコワーキングスペース4選

2022.12.12

施設紹介

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ここ数年、別府市内にも数が増えているコワーキングスペース。仕事をしたり勉強したり、ワーケーションをしたり。他にも撮影やイベントなどのスペース利用も多くなっているようです。

それぞれに違う特徴があり、使い方や利用目的も様々。別府で営業するコワーキングスペース4施設をご紹介します。

湯けむりに包まれのんびり湯ワーキング「a side-満寿屋-(アサイド マスヤ)」

元湯治宿の面影を残す落ち着いた空間

町のあちこちから湯けむりが立ち上り、古くから湯治場として栄えた鉄輪(かんなわ)エリア。ここにあるコワーキングスペース「a side-満寿屋–」は、貸間だった建物をリノベーションして作られました。

 

施設内には、艶のある飴色が美しい木の柱や鴨居など、昔の面影が残っています。木のぬくもりが感じられ、落ち着いた雰囲気です。

 

本棚には、興味を惹かれるハイセンスな書籍や雑誌がズラリとならんでいるので、気になるものはぜひ手に取ってみてください。

 

ソファ席に座って、リラックスしながらの作業もおすすめです。

 

「ZEN」と呼ばれる半畳ほどの小さなスペースも自由に使えます。周りの声が気になる時、ちょっとひとりになりたいときに利用してみましょう。コンセントもあるので、個室のように使えます。

 

ちょっとした屋外スペースもあり。気分を変えて、新鮮な空気を吸いながら作業するものいいリフレッシュになりますね。

ふらりと散歩・徒歩6秒で温泉!が叶う「湯ワーキング」

ちょっと疲れたら、目の前の共同浴場「すじ湯」でひとっ風呂浴びてみましょう。「a side」利用者は無料で入浴できます。シャワーも加水もなしの玄人向け温泉ではありますが、頭をシャキっとさせたい時にはうってつけの温泉です。タオルの販売もしています。

 

ぶらぶらとお散歩するだけでも楽しいのがこのエリア。普段は見られない湯けむりの光景、のんびり歩く猫、道端でおしゃべりする地元の人達。思わぬ出会いがあるかもしれません。

 

取材に応じてくれたスタッフの大堂麻里香さんと、利用者の平野さん

「a side」のコンセプトは「現代版の湯治」。鉄輪に根付いている「体の疲れを取る」湯治文化を「心と体の疲れを取り復活する」と再定義しています。「ゆったりと仕事をしたり、散歩をしたりするのにぴったりの場所。出張やワーケーションの利用者が多数を占めています」と、スタッフの大堂麻里香さんが教えてくれました。

現在は「湯ワーキングぷらん」も不定期で実施中。「a side」の1日利用券に加え、選べるランチ、むし湯チケット、タオルがセットになったプランです。かなりお得にワーケーションを満喫できるので、タイミングが合えばぜひご利用ください。

利用者の声「週末ワーケーション実践中。ワーケーション初心者におすすめです!」

平野 文雄 さん 

クラスメソッド株式会社

どのように利用していますか?

週末ワーケーションの場として利用しています。大分市からここまでのドライブの距離もちょうどいいですね。ガッツリ仕事をするというよりは、仕事をして、散歩して、お風呂入ってという感じです。

イベントに利用させてもらうこともあります。勉強会を開催したり、筋湯前からオンライン中継したり。すぐ近くに温泉があって、人を呼びやすい特徴的なコワーキングスペースだと思います。

どんなところが気に入っていますか?

リモートワーク歴9年ですが、家から出ないで引きこもりと勘違いされ心配されたことがあったんです。知り合いに聞いてここを訪ねて、すぐに気に入りました。そこから「a side」に通っています。別府の街とも少し違う雰囲気ですごく好きです。お風呂では仙人のような老人と漫画みたいな出会いも経験して、とにかく個性的な人たちが多く楽しいですね。

駅や空港からのアクセスもいいし、コンビニもあるし、ほどよい感じでワーケーション初心者にはとくにおすすめですよ。人に人が集まる、おもしろい場所です。

【a side-満寿屋-】   

https://1side.jp/

〒 874-0043 大分県別府市井田4組 すじ湯温泉前
営業時間:10:00〜18:00
定休日:日曜日・年末年始

ビジネスモードで集中できるオシャレな空間「Link」

会議室や個室ブースが人気

お話してくれた、システム・キープ・ヤードの本田  直人さんと、河野愛貴さん

至るところに観葉植物が置かれ、シンプルで洗練された空間。「コワーキングスペースLink」は、広々とした空間で集中して仕事に取り組めると評判です。

 

運営しているのは、1987年創業のIT企業、株式会社 システム・キープ・ヤード(略称・SKY)。代表取締役の楢木氏が別府と神奈川の2拠点生活を送り、別府にも事務所を開設することになりました。その際、別府の方々、県外の方々を繋ぎ、新しい価値を発信する場としてコワーキングスペースを作ることになったのだそうです。

 

県外からのビジネス利用、ドロップインで利用する方が多いのですが、法人契約や企業単位の利用、会社の登記利用も増加中。集中して勉強や仕事などをしたい人に支持されています。

内装はシンプルで、窓から差し込む光も清々しく心地よい場所。「ここに来れば仕事モードに切り替えられる」ほど、集中しやすい空気があります。

 

ふたつある会議室(ミーティングルーム)はすぐに埋まってしまう人気ぶり。事前予約はできないので「Link」に来てボードに書き込んだ人から利用可能です。

 

もうひとつ、人気を集めるのが3つある個室ブース。こちらも事前予約ではなく先着順でのご利用なので、空いていたらラッキーです。

 

施設内への出入りはオートロックの顔認証システム。一度手続きをすれば、あとは自由に過ごせるので、極力人と接触したくない人にも安心です。

人気店のコーヒー飲み放題・印刷料なし!嬉しいサービスがいっぱい

利用者に大好評のサービスが、別府の人気店「Othello Specialty Coffee Roaster ~オセロスペシャルティコーヒーロースター~」のコーヒー飲み放題。しかもコーヒーマシンはデロンギです。ほかにも温泉水やティーパックの用意もあり、ドリンクバーが充実しています。

 

オープンスペースでは休憩したり、オンライン会議やミーティング利用も可能。シュレッダー利用、モニターやプロジェクターの貸し出し、プリンター利用が無料なのも高ポイントですね。

 

他にも、コワーキングスペースとしては珍しい取り組みがたくさん。例えば月に2〜3回、ビル1階には「キッチンカー」がやってきます。お弁当を買って施設内で食べれば、時短にもつがなり、いつもと違う味を楽しめると好評です。

20〜30名までのイベント利用もOK。これまでにワーケーションイベントや、立命館アジア太平洋大学(以下:APU)の学生などが利用しました。オフィススタジオとして写真撮影に利用されることも少なくありません。他のコワーキング施設との連携や、ベンチャーサポートにも力を入れていく方針です。

利用者の声「企業単位で契約し、第2の拠点として活用。スタッフにも大好評です」

筒井 崇 さん

株式会社L-planning 代表取締役

https://l-planning.jp/

どのように利用していますか?

セカンドオフィスとして、月に6名ほどが利用できるよう企業として契約しています。初めはスタッフが個人利用していて、私に紹介してくれました。

仕事柄、県内の移動が多く移動時間を削減するため、別府にも拠点があると便利だということで契約したんです。時期によりますが、多くて週に2〜3回利用しています。スタッフもよく利用しています。

どんなところが気に入っていますか?

まず、個室ブースがあるところ。仕事に集中できます。それから、会議室がふたつあるところですね。意外と大分に会議室があるところが少ないんです。そして、過度な装飾がなくスタイリッシュで使いやすいところですね。会社のホームページを作る際、このオフィスの内装がよいので、スタジオとしてお借りしました。

おいしいフリーコーヒーも大きなポイントです。気分転換のためにこちらのオフィスを利用するというスタッフもいますね。アクセスもいいし、私達の要望をよく聞いて反映してくれるのも嬉しいですね。

 

【コワーキングスペースLink】

https://link-coworking.com/

〒874-0927 大分県別府市弓ヶ浜町5-20大分合同新聞社 別府総局2階
070-3298-8900
営業時間:9:00〜18:00
定休日:土日祝、年末年始

新形態のスペース利用を提案「403 Museum by The Space」

来た人が使い方を決める場所

別府温泉といえば浜脇エリアというほど、かつては温泉地として賑わった地域にある「403 Museum by The Space」は、一風変わったユニークな施設。ミュージアム、ギャラリー、カフェ、コワーキングスペース、マレーシア・ハラール・ベジタリアン料理店、カルチャーセンター、図書館、イベントスペース、コミュニティーセンターなどなど「来た人が使い方を決める」場所なんです。

 

食事やドリンクをオーダーした場合、その日は出入り自由。オーダーなしの場合は3時間、もしくは1日利用によって料金を支払うシステムです。

 

ふたつある施設のうちのひとつ「ザ・ハブ@403ミュージアム」にはキッチンがあり、カフェのような空間。

 

飲食や勉強などをするAPUの学生が多くいます。世界各国の珍しいお茶やドリンクが揃い、マレーシア料理が中心の食事は、日替わりメニューも好評です。

 

もうひとつの「ザ・コモンズ@403ミュージアム」。

 

取材した日はダンボールで作られたイスやテーブルが置かれ、建築をテーマにした書籍などが置かれていました。季節やテーマによって、展示するものが変わります

 

周囲の声が気になるとき、お昼寝したいときや、ムスリムの方が礼拝に使うことも多い「多目的ルーム」は、小さな個室感覚で使えるスペースです。

サステナブルな社会のための取り組み

自転車や歩きでの来店、ミート不要、タンブラー持参の場合は50円引きなど、持続可能な社会を目指した取り組みを行っています。また、ゼロウェイストの取り組みとして、これまでの廃棄量をすべて記録してWebで公開したり、電動コンポストを使って生ゴミ廃棄を無くしたりするなど、ゴミになるものは極力購入しないという徹底ぶりです。

 

運営するのは、The Space 合同会社のユハンさん(写真左から2番目)と小満さん(写真左)。「ちょっと珍しいもの、それぞれの国の人の出身のもの、アイデアなどを共有できる空間にしたいです。ここにくれば話ができ、つながれる。地域や場所のハブとなるような空間を目指しています」と、ユハンさん。

アートとサステナビリティ担当の小満さんは「別府全体についてのプロジェクトや考えがあり、別府観光に貢献したいです。今は留学生などの能力を発揮できる場所がなく残念、まずはここで食べ物から交流をはじめたいですね」と語ってくれました。

 

利用者の声「おいしい料理が食べられる!SDGsの取り組みに共感します」

シュンさん APU学生(写真右)  アルカンさん APU学生(写真左)

シュンさん:

週に1〜2回、友人と話したり宿題をしたり、カフェのように利用しています。出身であるマレーシアの料理を食べられるのが嬉しいですね。SDGsなどの取り組みが素晴らしく、理念に共感できるので通っています。

ここは他の人と話ができるのが魅力的で、友だちもできました。1日使えてリーズナブルだし、珍しい本などがあって雰囲気がよくて好きです。

アルカンさん:

お客さんではなく、ボランティア、パートナーのような感じで、週に2〜3回は来ています。本が好きなので、カフェとして、美術館としても使えるこの場所が好きです。今は読書のイベントを考えています。もっと多くの学生が来たらいいのにと思っています。

中国茶やコーヒーなど、メニューのすべてにストーリーがあるのが好きです。毎回違うものを注文し、そのストーリーを聞くのがおもしろいですよ。出身がインドネシアなんですが、故郷の料理に似ているマレーシア料理はおいしいですね。

 

【403 Museum by The Space】

 https://www.403museum.com/

〒874-0947 大分県別府市浜脇1-8-5
営業時間:11:00〜 21:00
定休日:不定休

人と人のつながりが生まれる「コモールカフェ別府」

個性的な間取りの駅近コワーキングスペース

2019年オープンのコワーキングスペース。以前はフリースペースの多い開放的な間取りでしたが、2022年3月に全面リニューアル。個別スペースが大幅に増えました。

 

個室やロフトなど、他にはないユニークな部屋が多いのが特徴です。東京から来別した人のドロップイン利用が多く、県外の方が8〜9割をしめています。駅から近く利用しやすい立地も魅力的。

会員なら24時間365日利用可能で、セキュリティも万全。ドロップインも、20時(最終受付は18時)まで利用でき営業時間が長いため、仕事の後に資格の勉強をするために利用する人もいるようです。

 

会議室の利用は予約制。オンライン・オフラインの会議だけでなく、通販用の商品写真撮影、コスプレイヤーや結婚式の前撮りなど、撮影にもよく利用されています。最近では面接会場としての利用もあり、スペースや使い方は人それぞれです。

 

温泉も徒歩圏内に数件あり、作業や勉強に疲れたらひとっ風呂浴びるのもよい気分転換です。出張で来た利用者には、入浴後にロフトで一休みするのが人気。

新たな出会い・ビジネスチャンスが巡ってくるかも

扉を開けると洋服がならび、バッグや靴、アクセサリーも販売されており、コワーキングスペースらしからぬ雰囲気。これらはコモールカフェの経営者のひとりで、スタイリストのうるま しおりさんが販売しています。

 

パーソナル診断などを行い、個人のスタイリストとして活躍中のしおりさんは、コモールカフェの番頭さん的存在。優しく明るい対応で、お客さんを迎えてくれます。

もうひとりの経営者、株式会社シーサイドの神崎 博正さんは「勉強などに集中したい方にはそのように使ってもらい、人とのつながりを求める方には積極的に個人の人同士が交流できるようにしています。大分が初めての人のための玄関口になるような場を作りたいですね」と語ります。

利用者の声「いろいろな人と出会える場所。別府での仕事にも発展しました」

足立 美優さん

Unit株式会社 代表取締役

http://realestate.unit88.jp/

もともと隣に事務所がありましたが、統合されることになり、一角を借りることになりました。以前の事務所はワンルームのように、ひとつの部屋で仕事も休憩もしていましたが、今は個室から出て共有スペースに行くこともでき、気軽に使える部屋が増えて嬉しいです。

トイレットペーパーやコピー用紙など、備品の手間が省け、なにより経費が抑えられるので助かります。「コモールカフェ」を利用している人たちとお話をするのが楽しいですね。しおりさんや神崎さんがいろいろな人を紹介してくれるので、今後も仕事に発展しそうです。

 

佐藤 翔太郎さん

Munite 4 Life

https://satty-movie-making.themedia.jp/

最近別府へ移住し、2022年の9月から月額会員として利用しています。多いときは週に3〜4回利用していますが、東京に戻って仕事をすることもあります。これまで日本全国、各地のコワーキングスペースを利用してきましたが、「コモールカフェ」は建物の間取りがおもしろいと感じます。ロフトもありそれぞれブースが違うので、初めて来たときに「全制覇したい!」と思いました。

神崎さんとしおりさんの人柄がよいので居心地がいいですね。夜自由に使えるのも嬉しいです。お願いしたりされたり、別府の仕事にもつながっています

 

【コモールカフェ別府】

https://comall.space/comallcafebeppu/

〒874-0934 大分県別府市駅前本町9-7 高崎ビル1F
営業時間:9:00〜20:00(コワーキングスペース)
 ※最終受付18:00
 ※メンバーは24時間365日利用可能
定休日:土日祝

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